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食品栄養学科

7つの研究室

4年生になると興味や将来の進路に合わせて研究室を選択し、専門性を高めるための卒業研究がスタートします。食品栄養学科では栄養機能、食品化学、臨床栄養、公衆栄養、栄養教育などに関わる7つの研究室で、研究を通して未来の食生活のあり方を探求しています。

栄養機能学研究室
 栄養機能学研究室では、「食を通じて人々の健康の増進に貢献する」ため、生活習慣病を予防する機能性成分を食品中から探索し、実験動物に投与してその効果を検証しています。また胎児期の低栄養環境は、生活習慣病の発症リスクを増加させますが、適切な機能性成分を与えると、リスクを低減できます。さらに、コラーゲンとともに皮膚などの結合組織を形成するエラスチンのアンチエイジング効果も明らかにしています。
生体機能学研究室
 生体機能学研究室では、生命活動を営み、健康を維持するために必要な体の仕組みに関わる食品成分について研究しています。特に、栄養素の循環に欠かせない血管に着目し、動脈硬化症や血栓症を阻止する機能性成分の探索をおこなっています。さらに、生活習慣病の発症や肥満に関係する脂肪細胞からは種々の生理活性物質が分泌されていますが、その分泌を制御する食品成分の解明や、がん細胞の増殖・浸潤を制御する物質の解析などもおこなっています。
食品化学研究室
 食品化学研究室では、作物の栽培・収穫から、食品への加工・製造、摂取・吸収に至る各段階で、豊かな食生活へのアプローチをします。我々が健康で快適な生活を送る上で、食べ物は様々な役割を果たしています。栄養源となり生きるためのエネルギーを生む役割から、生活習慣病などの軽減を図る機能性を重視した役割までもっています。そこで、多種多様な食糧資源について分析をおこなっています。タンパク質などのバランスを考え、また血圧の上昇を抑える成分などを調べ、新しい食品素材を開拓するとともに、より良い高品質な機能性食品の開発を目指しています。
公衆栄養学研究室
 公衆栄養学研究室では、動物や細胞レベルの実験で食品の機能性を発見し、さらにヒトを対象とした疫学研究でその効果を検証し、臨床への応用や食品による疾病予防に繋げることを考え研究をおこなっています。日本は、高齢化による生活習慣病の急増が懸念されており、単に平均寿命を延ばすだけでなく、健康で質の高い生活を送るため、健康増進と疾病予防について、栄養に関連した問題を解決することを目指しています。
給食経営管理学研究室
 給食経営管理学研究室では、幼児期から高齢者まで様々なライフステージの人々を対象に「おいしさ」に関わる研究を行っています。食事はおいしく・楽しくなければ満足感は低下し、結果的に継続的な行動変容に至りません。そこで、おいしさのメカニズムを解明し、その結果を家庭・学校・企業といった社会に活用してもらい、人々のQOL向上に役立てたいと考えています。研究内容は主に食環境における色彩研究、食育プログラムの開発、食文化研究などをおこなっています。
栄養教育学研究室
 栄養教育学研究室では、ヒトを対象に食生活や食環境の改善を目指した栄養教育プログラムを開発しています。対象とするフィールドは、附属幼稚園、近隣の保育園、大学体育会運動部、高齢者福祉施設などで、ライフステージに応じた食育を実践しています。また、農学部にある利点を活かし、農園で作物を栽培・収穫し、それを調理・摂食する食農教育のプログラミングも体験しています。これらの研究活動を通して学生達の人間力の育成に努めています。
臨床栄養学研究室
 臨床栄養学研究室では、糖尿病や肥満症、高血圧症などの生活習慣病をキーワードに研究を行っています。なかでも生活習慣病が原因で骨が脆くなってしまう病気である「骨粗鬆症」についての研究を中心テーマとしています。食事内容やその食べ方、育ってきた環境などがヒトの代謝にどのような影響を及ぼすかを解明していきたいと考えております。
 また当研究室では今年度より新たに、「慢性腎臓病患者のQOL向上」を目標とした、新たな食事・栄養療法の開発に向けたプロジェクトを立ち上げました。本プロジェクトでは医(医師)・食(管理栄養士)・農(研究者)の分野が連携してCKD患者に最適な食事・栄養療法の開発を目指します。
大学院
近畿大学大学院農学研究科
応用生命化学専攻(食品機能学専修)
 より高度な技術を修得し、研究力のスキルアップをおこなうと共に、医療現場の中心的な役割を果たす管理栄養士を育成しています。
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